1/YASAKA 小松原修さん

未来:誰かがやって、こういったことも出来るんだっていうのを見せないと説得力がないから、僕はそれにチャレンジする。

永浦 ありがとうございます。じゃあ未来の話に。

小松原 未来は、今のやり方を維持していくとちょっと衰退するんじゃないかなって思う。だけ、今ある現状を維持しつつ新たなこともチャレンジする。で、弥栄に魅力を感じてもらった人に弥栄に入ってもらって一緒に盛り上げていきたいなっていうところを目指したいですね。

そのためには誰かがやって、こういったことも出来るんだっていうのを見せないと説得力がないから、僕はそれにチャレンジする。

僕がやって、もちろんいっぱい失敗してきたけど、それがないと何も変わらないじゃないですか。新たな魅力を発見するじゃないけど、それも楽しいかなって。弥栄でみかん?って思いません?

永浦 びっくりしました。

小松原 それなんですよ!それを僕はやりたい。

永浦 気になりますね、味とかも。楽しみ。

小松原 でしょう。なんかそういうのも含めて、チャレンジしつつも注目を集め続ける。小松ファームって色々やってるよね、バカみたいにやってるよねっていう。いいんですよそれで。あの、でも大ダメージはダメよ。経営に左右されるような大ダメージはダメだけど。

その中で経営はちゃんとして、でも新たな試みをちょっとずつ。だけ、年に一回は色んなことをしたい。品目を増やすとかこんなことにチャレンジしようっていうのが自分の中で思っているんで。去年は大豆をやったんですけど。今年は、2つあるな、米とみかん。

永浦 チャレンジ。

小松原 そう、チャレンジ。

永浦 じゃあ、弥栄はこれから先こうなってほしいみたいなのありますか?町として。

小松原 やさかプロダクツの中でもあるんだけど、人口1000人を維持したい。でもこれが2000人っていうのは僕は嫌だ。嫌だっていうか多分無理。窮屈になる、多分。そうではなくて、1000人くらいをずっと維持出来たらいいかなとは思うよね。

永浦 修さん個人としてやりたいことは?

小松原 釣りかな。

正直会社は僕の代で終わってもいいと思ってる。でも、次の人がこういうことをやりたいっていうのがあったらそれはバックアップするし。もちろん今からもしていくし。

そこで僕らみたいな。今弥栄は僕らの世代がいい感じなんよね。若いもんで色んなことをやるっていう。そういうことをやるから永浦さんとかも来てくれたし、そういった子たちも今後関わりが増えていくと思う。

でも、次のステップはあなたたちなんですよ。何本もある道筋をつけていってあげるのが僕らの世代かなって思う。本当に今後っていうのはあなたたちの世代。

地域の人もそうだし、Uターンして帰ってくる人もそうだし、なんか弥栄って面白いことやってんなっていうのが一番大事なんよ。農業で、とか弥栄でも生活できるんだっていうのが分かればいいわけで。

そういうところで魅力を感じてもらえる弥栄っていうのが次の目標かな。次の世代の人がやりたいって思える仕組みづくりが大事よね。伝統芸能もしかりね。

永浦 うわ、、、神楽のことも聞きたかったんだった。

小松原 何ですか、どうぞ!

永浦 神楽は何歳からやっているんですか?

小松原 保育園だね。保育園の生活発表で披露があるので、弥栄の子らはみんな年長になるとやる。

永浦 神楽は習い事とはまた違うんですか?

小松原 習い事とはちょっと違うかな。

永浦 そもそも生活の中にあるもの?

小松原 僕は。みんなそう思ってるわけではないとは思うんですけど。でも、お祭りなんですね。宗教って言えば宗教なるんだけど、結局神事だから。

神様にお願いするっていう文化がこの地域にはあって。神様を大事にする。だから神社があったり。そういう感じの文化がずっとあるから神楽も生活の中にあるよね。年に一回は地元で神楽があるから、ちっちゃい頃はやっぱり楽しいし面白い、でも鬼は怖い。そんな感じ。

永浦 神楽の一番の魅力というか、好きなところはどこですか?

小松原 好きなところ…ひとつになることかな、みんなが。社中もそうだし、見てる周りの人らもひとつになる。それは神様に対して一緒に楽しみましょうっていうのが前夜祭の神楽の1つなのね。それが、ひとつになるっていうのがやっぱり好きかな。みんなでワイワイしながら神楽をやるっていうのがいいよね。

当日もそうなんだけど、準備段階も。地域で準備するとか草刈りをやるとか。それがやっぱいいよね。準備してみんなの気持ちが一緒になって、ひとつになるっていう、それがいいところじゃないかなって思いますね。

永浦 何の演目が一番好きですか?

小松原 今は神迎(かみむかえ)。一番最初にやる、神様を迎えて、来てくださいっていうもの。一番最初はやっぱり鬼とか大蛇とかだったんだけど、今は神迎が好きですね。

永浦 なんでですか?

小松原 なんかこう、派手さはないんですよ。派手さはないけど、この舞をすることによって、ちゃんとここに神様を迎えるというプレッシャーしかり。でもそれを考えながらできるっていうのがあるかもしれない。鬼とかだったら結局その鬼の動きをしようとか、全部違うんですよ。そういうのを考えるのも好きなんですけど、でもやっぱり神迎はいいですね。自分らで歌を歌いながらやるし、4人が一緒になってっていうのもあるし。うん、好きですね。

永浦 ありがとうございます。最後にこれから組合や弥栄にこういう人が来てほしいなとかはありますか?

小松原 元々組合を作ったっていうのが、もう少し弥栄に興味を持ってもらいたいというのが一番大きいと思うので。そうだな…人付き合いが出来る人。自分で壁を作るような人はちょっと難しいかもしれんね、色んな事業所に行くわけだから。自分から壁を作っとったらどこに行ってもトラブルとまではいかなくても、どうなのかなっていうのはあるかもしれんね。

今後どうなるかは分からない、絶対弥栄にいれっていうわけではないから。来て初めてそこの良さが分かってくると思うので。だけ、とりあえず来てくださいって感じかな。

永浦 修さんはこれからどういうおじさんになっていきたいですか?

小松原 釣り好きのおじさん。子供たちから釣りの達人とかそんな感じに言われたことがあって。

なんかのイベントをしてた時に鯉を釣ったんよ。「あそこおるよ」って言ったら「いや釣れんし」って言われて「貸してみぃや」って言ってピーってやったら鯉釣れたんよ。そしたら「マジ名人じゃん!!」みたいな。だけ、そんな感じで子供らと接することができたらいんかなっていうのはあるよね。楽しいおじさんではおりたいね。そういう感じを目指したいね。

永浦 若い世代に伝えたいこととか、小松ファームの宣伝とか、言い足りないことがあったら放出してください。

小松原 外に向けては、やりたい人は来てください。でも逆に、脅しじゃないけど入ってきたら中々抜けれんよっていう。その覚悟があるんだったら一緒にやっていきましょうやっていうことで。

僕は弥栄が地元の人だから言えるんだけど。でもね、来られる方は結局地元っていうあるわけじゃないですか。だから、先ではね地元愛が大事っていうのはあるじゃないですか。だから第2の故郷的なものを一緒に作りましょうっていうところかな。自分の地元が一番大事っていう、あ、嫌いな人もおるんかな。それは分からんけどまあ第2の故郷を目指しましょうっていうのが言いたいかな。

小松ファームは、毎年1個はチャレンジしていくので、そのチャレンジを一緒にしていきましょうっていうところですかね。あとは、みんなでワイワイっていうのを目指しているので、仕事ができるとかそういうのは人それぞれのスキルもあるし、それに対して言うこともあるけど、それよりもコミュニケーションを大事にしたいね。だから殻に被っている人は難しいかもしれないけど…まあ1回一緒に呑んだら仲間っすよ。そんなところかな。うん、明るい会社です。

…逆に質問していいですか?

永浦 あぁ、はい。お願いします。

小松原 どういうところを目指してますか?今後。面接のときに色々聞いて、とりあえず弥栄のことをもっと知りたいってことだったと思うんですけど。

永浦 今までずっと便利な環境にいて、なんでも手に入るし欲しいものはすぐに買えるところだったんですけど、ここではみんなで作りたいというか、そういうのを大切にできるようにしたいし、そういう町を守りたいなって思います。

小松原 いいですね。

永浦 ありがとうございます。これからよろしくお願いします。

小松原 よろしくお願いします。

永浦 以上….他に言い足りないことはないですか?

小松原 言い足りないこと?さらに絞り出せと。

永浦 夏野菜のおすすめとか。

小松原 夏はね、うちは今からピーマンの定植とかをやるんだけど、うちのピーマンは苦くないのよ。

永浦 ああ、子供は苦いからピーマンが苦手って言いますもんね。

小松原 そうそう。うちのは苦くないと思う。

永浦 じゃあ食べてもらわないとですね。

小松原 生でね、がっしりいってもらいたい、かな。

永浦 ありがとうございます。以上です。

小松原 ありがとうございました。

あとがき

今回お話を聞いて、修さんと初めてお会いした時に樹齢100年の木のような人だ!と感じたことを思い出しました。深く根を張り、力強いのにしなやかで、それでいて親しみやすい方です。地域を愛する人がいるだけで、それが地域の魅力に繋がるということが分かったような気がします。守ることとチャレンジすることのバランスは難しいかもしれませんが、その難しさも含めて一緒にチャレンジしていきたいと思いました。

この記事を読んで少しでも弥栄に興味を持ってくださった方がいたら、ここを第2の故郷にしてみませんか?

永浦

取材日 25.05.15

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