2025.3.31 小松ファーム

小松ファームの雰囲気

 小松ファームは社長の小松原修さんとそのご両親、奥様も一緒に働かれており、文字通りのアットホームな職場です。また、現在技能実習生としてタイの方が二人いらっしゃるのですが、お二人の存在でより空気が朗らかになっていると感じます。作業が早く、分からないことがあった時にすぐに助けてくれたり、タイ語を教えてくれたりと素敵な方々です。

作業中は基本的に黙々集中して、休憩の時にはコーヒーやお菓子をいただいてみんなでお話をするというメリハリがあるので作業が苦になることなることはありませんでした。

働く環境の人間関係によって働きやすさというものが変わって来ると思うのですが、そういった意味で小松ファームは皆さん穏やかで緊張することなく仕事することができました。

仕事内容

冬場は7:50に朝礼をし基本的に17:00まで。

作業内容としては、収穫、調製作業が主になります。

収穫

私が収穫をしたもの ↓

ハウスほうれん草・小松菜・わさび菜・ルッコラ・水菜・チンゲンサイ・ラディッシュ
露地(屋外の畑) にんじん 原木しいたけ

 収穫は鎌や鋏を用いてするのですが、コツを掴むまでが難しく時間がかかりました。

例えば、チンゲンサイは手で土から抜いた後に根の部分を鎌で切り落とすのですが、周りの方がスッと切り落とす中で何度やっても鎌がガタガタと引っかかってしまうことがありました。その際「こうした方がやりやすい」「ここはこう持つ」など周りの方が教えてくださり、沢山切り落とす中でこれだ!という瞬間があり、ようやくチンゲンサイを克服しました。

 初めて収穫の作業をした日、土に触れるのはこんなにも楽しいのかと感激しました。

小学生の頃にみんなで泥団子を作っていた時や近所の公園のなんだか変な匂いのする砂場で匂いなんて気にせずにとにかく砂を掘り続けていた日々の走馬灯さえ見えました。

野菜と土の匂いで充満したハウスの中で作業をすることは都会育ちの私にはあまりにも尊い時間です。晴れた日の朝、太陽の光がビニールを通過して立派に育った野菜たちをぴかぴかに照らしている様子を見るのは眠さすら吹き飛ぶ綺麗さで、それを見ることができただけでもここに来てよかったと心から感じました。

もしこれから先農作業に慣れてしまった時でも、この感動を忘れないでいたいです。

種まき

 カブの種まきをした日。修さんに教えていただきながらハウスの半分を「ごんべえ」という種まき機を押して種をまいていきました。真っすぐに進むことが難しくかなり時間がかかりましたが、全てまき終わった後振り返って自分の轍を見た時には達成感があり気持ちが良かったです。

結果的にガタガタになってしまいましたが、自分がまいた種が育ち誰かが食べてくれるということを考えると今まで感じたことのない不思議な感情になりました。これまで自分が食べてきた野菜も、誰かがこのような作業をして私の元へやってきて、それを食べて今日まで生きてきたと思うと農家さんへの感謝が深まりました。

また、この日の作業で農業には体幹が重要なのかもしれないと思い、家に帰ってから体幹トレーニングをしてみたりしました。種まきはまだ一回しかやったことがないのですが、またやる機会があったら今度は鍛えた体幹と心で真っすぐに種をまきたいです。

調製作業

 調製作業というものをここに来て初めて知りました。不要な葉を取り除いたり、出荷先に応じて出荷量が違うため重さを量ったり、袋詰めをしたりなど様々な作業があります。機械ではなくほとんど手作業でやっているということが驚きでした。

葉物野菜の調製をする時間は楽しいというよりも落ち着く感覚で個人的に好きだと思いました。私が体験しているのは冬場ですが、夏場はもっと多く調製をするそうで大変な点も分かりました。さらに、夏場は冷蔵庫に保管していても野菜が痛むスピードが早いらしく朝から夕方までずっと調製ということもあると教えていただきました。

実際に体験してみて

 基本的に作業マニュアルのようなものはなく、一度教えていただいた後は他の人の作業を見つつ段々慣れていくという流れだったので少し心配な点もありました。しかし、作業は一人ですが周りに人がいるので分からないことがあったらすぐに聞くことができるという環境がありがたかったです。

2ヶ月で合計16日間体験をさせていただいたのですが、実際私が体験することが出来たのはほんの少しだと思います。楽しいだけではなく、大変なところも沢山あるそうです。少ししか体験できていないため新鮮で楽しいという気持ちでしたが、そういった大変な面も知っていきたいと思いました。

今回、農家さんがどんな仕事をしているのか、どんな気持ちで作業をしているのかをそばで見たり実際に体験してみて、野菜や食への感謝の気持ちと純粋な興味が生まれました。

元々小松ファームは小松原さんが地域を守りたいという思いから始まったこともあり、地域に深く根差した農業をしていると感じました。土づくりへのこだわりや、「有機JAS」、「美味しまね認証」の取得など美味しい野菜を消費者に届けるために尽力されています。

弥栄において小松ファームが大切な存在であることが分かったと共に、そんな場所で体験することが出来てよかったです。今度は季節を通じて農業をしてみたいと思いました。

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